第776話 黄髪垂髫 并怡然自楽
- 2017/09/29
- 10:10

中国古代の東晋、陶渊明《桃花源记》の中の一句です。
まだ髪の毛が黄色い子供やもみあげや髭がかなり長くなった年寄りも皆、安静で生活を楽しんでいることです。
The aged and the young;towhead man and hanging hair at front of child's head.
もちろん、これは詩人が理想郷への憧れの一種で書かれたものです。東晋はかなり古い時代ですが、その時に既に社会の競争が激しく、皇帝の理不尽な圧政による高額の税金が人々の生活を乱した時代でありました。
世の中の発展は今日になって増す一方だと認識しております。
日本は、少なくとも一般的な日本人の認識ではよい国であることがほとんどです。わたくしも同感です。国民の生活はやや安定で貧富の差はそんなに激しく開かれていません。
しかし、陶渊明が申す「并怡然自楽」までも一定の距離があります。
それには色々な原因が考えられるのですが、本日はその中の一つを考えてみましょう。
世界は本当に進みましたね。私達の周りには常に色々な先進技術があって、我々の手足もそれらに縛られています。
我々は今、パソコンの前でソフアーを置けば、一日中にこうして過ごすことができます。我々は更に電車に乗っている時も、歩行をしながらも、とある方々は自転車に乗っていてもスマホをいじっていますね。近代人は周りを見る時間は本当に少なくなりました。
そして、世界の裏にいる人に対してもワンボタンで通話できると思いますが、人々はチャットと言う便利な手段を用いて、自分自身の声帯を使わずにして文書で交流ができるようにはなったのですが、数千年後の人類は言葉での交流能力はかなり低下するのではないかと推測している学者もいます。
自分自身を含めゲームの中で生きている方、パソコンの中で強い武術家を楽しんでいる方、先進的道具が手放せない方、我々はもう一度人間本来の人生の楽しみ方を再検討すべきではないかと思います。
人類はもっと、楽しく生きていくべきです。
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