第793話 進退開合虚実掌、八法圈転一俱全
- 2017/10/22
- 01:31

呉式太極の雲手に関する用法です。私の知っている限り、中国太極門五大流派のどちらの雲手もこのように自信満々に述べていないはずです。一つの回転の中で8種類の太極拳が同時に現れると言ったら、それはかなり凄いことになります。
呉式太極雲手用法の原文です:
雲手只是手連環,陰掌陽掌左右翻;進退開合虚実掌,八法圈転一俱全,不論正面与反面,前裆后臀两面兼,左右两腋随意用,粘連黏随運用完,采挒肘靠随機便,無拘無束任你反。
一通りの用法の中では、「八法圈転一俱全」を言及していますが、当然、この一つの動きの中には、掤、履、挤、按、采、列、肘、靠が備わっています。当然、呉式太極の雲手の練習もそれなりに難しいわけです。今日の鑑泉社の偉い先生でさえこの雲手の動きが中々完成できない中で、世界で呉式だと名乗っている者の色々な適当な「雲手」を拝見していると本当に笑えるものですね。
そして、太極は体で描く色々な円によって成し遂げられていますが、当然、若い初心者が太極拳法の訓練時はどうしても色々な円の大きさやその他の動きの幅を要求しましが、上級者や年を取ってから太極拳を訓練する方には、逆に大きい幅の動きを無理に要求しないことが大切です。
太極は極自然で正しい動きの中で内面的な勁を徐々に得ていくプロセスであります。少しでも無理に体を動かせば結果へ至ることがあり得なくなります。これが太極の難しさですね。
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