第801話 太極拳者、其静如動、其動如静
- 2017/10/30
- 09:59

張三豊晩年に書かれた太極拳論は、中国のネットで出てくるものの、説明はまったくありません。幸い、馬岳梁師公が説明したことがあり、私は例え、若い頃に理解できなくても懸命に手書きで記録していました。お陰様で今日になってやっとのことで少し理解出来るようになってきました。今後も可能な限り皆様と分かち合って参ります。
本日の原文:
太極拳者,其静如動,其動如静。動静循環,相連不断,則二気既交,而太極之象成。
今日の私が理解出来るレベルはこのようになります。太極拳の静は体が硬直しないこと、太極拳の動は断点や隙が伴うものではありません。動と静が関連し両方の要素が備わっていたらはじめて陰と陽が調和し一定レベルの勁路が身に付きます。
中国国内では、色々な伝統太極拳だと名乗る先生が色々な場で制定太極拳を熾烈に批判しているようです。基本的に太極門に直属の人間は我々が中国国内で公に教えることが許されることの恩返しとして、我々も基本的に制定太極拳の面子を立てるようになります。太極門直系に者ならば、外国籍を取得している者を除き基本的に誰もがこの暗黙のルールを守っています。
私も太極門の者が制定種目を批判したい気持ちはわかりますが、本日の太極拳論で言及している「其静如動、其動如静」と照らし合わせてみると大変残念ですが、制定も伝統もあまり関係なく太極勁のよい状態になっていないことがわかります。
太極勁を一定レベルまで修練していくのならば、意の感覚と気の感覚は少しも間違うことができません。だから、太極で成功できる人間は限られています。太極門の中ではこのような感覚は師匠もあまり口にしたくないものです。例え、これを口にしても我々は果たして聞く耳を持つか持たないかで結果が違います。そして、しっかりと聞いたはずなのに、誤解をして違う修練で頑張るわけです。
太極修練の感覚を掴むことが修練の一本道です。
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