第827話 筋肉がつる寸前
- 2017/11/25
- 09:44
私は基本的に今日になって、太極拳の練習をしていると筋肉の痛みやつりはないです。稀に他の中国武術や日本武道との交流で激しさが一定レベルに達すると、普段にあまり使っていない筋力を無理して使うと、足や腹筋がつってしまうこともあります。
でも、初心者の頃のわたくしは筋肉痛やつりが絶えませんでした。腹筋がつった際は本当に横になって痙攣することもしばしありました。当然、これは筋肉の緊張の補かに何でもありません。お陰さまで、私は何とか年と共に全身の筋肉が緩むようになって来ましたが、稀に我々の太極拳と異なるリズムの武術を体験すると、筋肉がつる感覚は戻ってきます。昔では、武術を練習する者は一つの筋肉の感覚に慣れなければ第二の武術的な筋肉感覚に手を出すことはありませんでしたが、今日では、一つの筋肉や体の武術的感覚がままならないとところで複数の感覚を覚えようとする者が本当に増えてきました。このような者に武術の伝授を任せてよいかと、私はいつも疑っています。
今迄、自身の武術感覚を極めてから太極拳をはじめる方の指導は数多くこなして参りました。BUDO-STATIONがスタートしてからも他の身体感覚をかなり極めて来た先生へ太極拳の分かち合いを行っております。こういう分かち合いはわたくしにとって、嬉しい限りのことであります。正しい感覚の分かち合いは武術の極みへの通り道だと私は確信しております。
そして、極めて来た制定武術選手の武術感覚も中々立派でありまして、制定の感覚を把握している方は伝統武術の感覚を理解するのもあまり難しくないと感じております。私は今迄も日本国や中国で何人の制定選手を指導した経験があり、その方々は一定の成果を上げています。
今年のはじめから北海道中国武術の指導員の皆様と若手選手を定期的に指導して一年立ちました。多くの方が伝統武術の感覚を掴みはじめていることも確認しております。昨日も多くの方が筋肉がつる寸前まで練習しています。
東京、北海道、そして、日本国の多くの方々の熱意がいつも私を駆り立てています。