第832話 五封六閉
- 2017/11/30
- 12:48

我々は一般的に身体能力で武術武道の攻防をしていますが、これは当然だと思います。人類は物質で構成されており、古代では武術が戦場の手段であって、体と体、武器と武器がぶつかることは当たり前です。古代の人間がもっと、大きい体を持っていたようですね。中国やインガー帝国などでは3メートルを超える人間の骨を見つけており、欧州では60キロの重い剣が出土したことがあります。もちろん、武術は全神経が集中し、まばたき一つもできないほどにチャンスを狙っていきます。
しかし、本来の太極なら違います。太極は元々、一部の人間が不老不死の術を研究していて、人間の体がかなり調和された状態で相手の動きの欠点と常に連動できる状態から来る結果であります。わかりやすく言えば、太極はしっかりした体つきや太い骨、または思い武器が持てる体が必要とは限りません。もちろん、調和した体によって太極修練者も基本的に力はあります。これはおそらく、健康から来るパワーではないかと感じております。
五封、道教太極拳では陰陽五行で知られているはずですが、今日になって、太極拳の中にそれぞれ、金木水火土に当たる動きがあることは今日の世界ではほとんど知られていません。もちろん、勝手に太極拳を作ってしまう時代でありますので套路の中にも五行の動きがはっきりと欠けているものがかなり多いです。本来なら、五行の動きがはっきりあって、しかもそれを内面的な落ち着きでこれを手合いの中で人に感じさせないように封じ込みます。
六閉、古代から人間は第六感があると信じていました。一般的には戦場で人間はいつも五感を敏感にさせておいて、相手の僅かな動きも感じるようにしたいですが、太極の世界では、「人不知我、我独知人」を最優先にしていることもあって、自分自身の敏感な六感でさえ相手に察知できないように長い年数をかけて訓練しております。これらを今後も多くの方々に分かち合いできれば幸いに存じます。
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