第858話 どのように動くべきか
- 2017/12/26
- 10:47

武術の練習の前に一般的には色々と準備運動をしますが、まあ、これから筋肉を使って、筋膜やアキレス腱を伸ばしていくわけですので、徐々に伸ばしていくことによって体が運動モードに入っていきます。
これは、五輪の試合前ではどの種目も同様でしょう。まったく準備せずにいきなり試合に臨む者はいないはずです。しかし、例えば体が徐々に激しい運動モードに入っていくにしても激しい動きになったところで体の部品が壊れ、怪我はもはや避けられないでしょう。
人間の体を一度壊れれば、基本的に完治はできません。これは、近代医学の専門家のご意見も同様です。怪我に対しては我々が色々な薬があって、整体も鍼灸も手段になりますが、日本国では、骨折ではない限り多くのお身体の怪我に対しては一種類の湿布で対応しています。まあ、中国だと一般の総合病院では接骨科と鍼灸科が設けられていますね。日本国は面倒臭いことはやらないのが流儀です。
日本国の怪我のケアはあまり進んでいるとは言えません。これは国の安全を最優先にする法律によるものです。30年近く日本に住んでいる為、私も現在の医療行為に慣れており、法律に従っております。日本国はおそらく、世界で最も安全な治療が法律で守られています。
ところで、本当に諸事情でスポーツの世界では、日本国の怪我は諸外国よりも多いではないかと感じます。
それぞれの体を動かす分野では、基本的に怪我から体を守る方法があるはずです。稀に武術の世界で素人が教えている場合で体に酷い怪我で毎日の生活に支障が出るほどの相談も何度か受けたことがありますが、人間の体が一定レベル障害が起きた場合は本当にナス素手もないですね。
色々な分野での怪我の予防は私もよくわかりません。
太極の分野ではこうなります。基本的に全身のどこも力を使わないで体を動かすべきです、特に足を上げた際にふくらはぎや太もも、腹筋や胸筋を使わないことです。捻る際には骨盤を左右に捻るのを控えることです。(腹筋を使うと骨盤のひねりになる)そうすれば、色々な関節と筋肉の怪我が少なくなります。
太極は本来、一種の養生であり、スポーツではありません。当然、スポーツのような動きは有り得ないです。
そして、時間をかけて、全身の筋力を使わずにして、正しい動きを訓練し続ければ、体の内面的な動きが出てきます。実際、これは時間がかかります。
多くの方によい修練方法に出会えることを願っております。
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