第863話 年間まとめその四
- 2017/12/31
- 11:35

そして、私はこの年の後半に会員の皆様に健康維持の難しさを語り続けて参りました。これは今後も変わることがないです。一昨日、わたくしは自分自身の年間の仕事納めとして、整体師の当研究会会員と整体の研究をしました。そして、会員さんの体を可能な限りに整体を行いました。人間の体の健康維持は本当に簡単ではありません。人間の病気を治療する為に西洋医学をはじめ、中国には有名な中医学があり、副作用の少ない中草薬治療、鍼灸や推拿法などで体の異変や各部品の位置や筋肉や筋の異変を調整します。
西洋医学では長い間の進化と科学技術の進化で我々は本当に多くの病気が治療できるようになりました。しかし、その歴史も順風満帆とは言えません。中世では、キリスト教の解釈で病気は神からの恵みであり、病気の治療は神への冒涜だと認識していたそうです。もちろん、今日では例え教皇でも普通に病院に通い、医者に外科手術をお願いするようになっていますね。もちろん、今日の教会でも病気は神様からの恵みという説を崩してはいませんが、病気と苦痛から身を守ることはもはや人間の本能ですね。人は誰でも健康に憧れ、病気の苦痛から身を守りたいです。人類は医学の他にも色々な分野で健康を考えるのも本能です。
中国国家級料理技師の親友が東京は大塚で料理店を経営して二年が経ったと思います。私にとってはあのお店の料理はかなり美味しいとは思いますが、それ以上に主人の者の医食同源的な考えが私にはぴったり合っていますね。幼い頃の中国では食料配給が厳しく、お腹いっぱいのご飯が食べられることは誰もが憧れていました。わたくしは来日してからはかなりのハードスケジュールをこなしていましたが、かなり体重が増えてしまいました。だって、コシヒカリが食べ放題ですもの、そして、おかずも豊富で美味しいものばっかりで当時の我々には想像もできない程に豊かな国でした。今日になって中国の食生活は日本国にかなり接近していると報じられていますが、内陸地域では今だに食生活が遅れているようです。
ところで、人類は本当に食生活が良くなったら健康が約束されるのかと言ったら、必ずしもそうではないようです。食べ過ぎから来る糖尿病、栄養の過摂取から来る脂肪肝、美酒の飲み過ぎから来る肝臓の病気や血管の病気、栄養バランスの偏りから来る病気も数多く挙げられています。人間も動物とあまり変わらなく、命を脅かすものが周りに沢山の存在しているようですね。
そして、わたくしの研究会でも皆様の健康のためだと、大きなスローガンを掲げて宣伝しています。一部の方に言わせれば、太極拳教室は宣伝した時点でもう既に本物では無くなりそうですが、わたくしは例えば、中国国内で太極拳教室を経営して、陳正雷師父や馬海龍師伯とのお写真だとを出していれば、おそらく、毎日のように公園に練習しに行けば教室は自然にできると思いますが、ここは日本であって、毎日のように宣伝をしなければ会員さんを集めるのは極めて困難です。
それでも、私は現在集まっている会員さんには、例え正しい太極拳を練習しても必ず健康を手にいれることはできる保証がないと申しています。私は逆に、医者の会員さんや呉式太極拳の伝人には人間の死亡率は100%だと繰り返し申し上げています。これは他ではなく、結果的に我々は人生をかけて健康を手に入れていません。人間は本当の健康を手に入れれば、人生が数十年との概念は崩れます。
正しい太極の訓練をすれば、一定の健康効果が認めますが、太極修練をする人間は病気をしないわけではありません。内面バランスの調和によって、我々が病気から多少遠ざかることは可能でしょう。実際、私も今年は夏から秋にかけての頃に冷気に侵され、気管支炎を患いました。人間の体は本当に弱いものです。
今年最後の言葉です。
怪我ばっかりしている太極拳の師匠は健康を語る資格がないと思います。
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