第916話 骨格の自由
- 2018/02/21
- 11:43

人間の骨格は、人間の直立や内臓を守るなどの役割があります。
関節を一定の形を守るにはその周りの筋肉や関連筋肉によるガードが必要です。
筋肉がかなり柔ない状態であれば、骨格の本来の役割も果たせる中で、骨格の自由度も当然のように上がります。
これが太極が目指すどころです。
「以柔克剛」や内面的な攻略なら、一部の関節の柔かさだけではなく、全体の関節のバランスがよい柔軟が本物です。
当然、人間の体で申すとかなり硬い部分で筋肉もかなり複雑な形でガードされている部分は、胸、腰椎、骨盤になります。
筋肉が柔らかくても本来の役割が果たせる結果はあまり簡単ではありません。
勿論、これらの人体の硬いところが一定レベルまで緩まれていなければ、感覚の伝達がかなり鈍くなります。
感覚伝達が鈍ければ、どうしても体の一部分だけで武術を解釈してしまいます。
発勁の上手い方の動きを見てみると、一つの動きの中に一瞬にして体の色々な部分が自然に動いているのですが、そうではない方は手や足だけで発勁するようになります。
「以柔克剛」であっても、発勁であっても、緩みのバランスによる溜めがなければ成り立たないと、これは揺るがない鉄則になっていましたが、この状態の習得はどうしても時間と訓練が必要です。
勿論、訓練法も間違ってはいけません。ネットでの発勁を拝見していると、体のなかなか緩めないところがますます硬くなっていくものが多く、このような訓練法ならば本当に健康を損なう恐れがあり、おやめください。皆様のお体です。
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