新天方夜譚物語第93話 平常心
- 2015/11/23
- 00:27

近頃はかなり自分の太極拳教室を宣伝していますが、これは中途半端な気持ちで入会されている方はおそらく、どこの教室にもいらっしゃいますね。特に私は教室の最初に二年に渡り入会金を¥0にしていた為、入退会しやすいことで一時は、急に人間蒸発することもかなり多かったです。こうなると人間ができていない私はいつものように急に気持ちが高揚します。まあ、募集をかけましょう…かと言って、募集をすれば直ぐに入会者が決めることではないことも私はわかっているはずなのに、人間は本当に肝心なところで平常心を失いがちのようですね。
平常心は人間力の代名詞であり、何があってもいつもと変わらないように対応できれば、一人前の商売人としても成り立つはずです。募集をするとお客様がすぐに来ることは中々有り得ないです。これは私がミノルタの社員の頃から教わっていましたね。お客様はいつものように思わぬ時に現れて、そして思わぬ高い商品を買うことになります。これは商品を提供する商売の常識です。私の教室で何か正会員とか準会員とか、プレミアム会員とかはなく、料金は基本的に均一であって、何かの特別なお勧めはないですね。これは、例えお金を沢山払ってくれた人でも、例え秘伝を教えても、私の秘伝は数十年かけて練習しない限り身につくことは決してありえません。私は毎日のように教室の中で秘伝を教えています。秘伝は修行をしなければ何でもありませんね。強さを手に入れたい方から沢山のお金を取るとすると、経済的にあまり裕福ではなく、しかし一生懸命して修行の心構えがある方が強くなれないではないでしょうか。という訳で私の研究会教室は一般会員しかおりません。
私は高額なお金を取っていないこともあって、急な退会者やあやふやなメンバーがいるとん人間力不足の私はいつものように平常心を失います。勿論、宣伝したくなりますね。しかし、この世にはどのような商売も平常心の元ならば、お客様も自動的に集まってくるはずです。
何事もけろっとした顔で対処すればよいでしょう。これは是非とも皆様と分かち合いたいですね。
平常心は太極勁修練にも不可欠です。難しい動作と穏やかな状態を保ちながら、脳が空っぽの状態が一番望ましいです。矛盾だらけの武術ですが人間力の向上は初心者も上級者も、学生も師匠も同じです。そして、太極勁も人生に似て、何事も考えすぎないで精いっぱい頑張っていれば、結果は必ずついてきます。
共にがんばりましょう。
嘘つきの悪徳商法ではなければ、きっと実を結びます。
逆に嘘のサービスと比べてしまうと、本物のレベルも下がります。平常心は自分自身の主張を普通に展開することです。落ち着いていればきっと成功します。それは、太極拳が申している静、虚、柔の静であります。太極拳用語の中での静は静かの他に、落ち着きという意味も含まれています。
平常心の大切はもう、これ以上に申す必要がないですね。
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