第953話 太極門に拝師
- 2018/03/31
- 08:58

中国の改革解放以降、世界の多くの国で太極拳に魅せられた方が太極門の先生に弟子入りしています。中国人で太極門の弟子になる際では、色々な規則の説明は言葉と文化の差がないことで簡単ですが、外国人が太極門に入るとわたくしは何度も通訳付きの経験がありました。自分自身が日本人の弟子に恵まれた際は自ら通訳しております。
当然、弟子入りの際は、個人的には料金をいただいていません。勿論、いつもの教室の料金は、今日の組織の中では弟子の全員の素晴らしい人間性が備わっていることのお陰さまでいただけております。私は道教思想に従い、弟子の全員に師弟関係は家族関係であることを説明し、拝師の日からお月謝が必要ないことを説明していますが、日本の呉式太極拳6代目弟子の全員がお月謝をくださっています。まあ、今日の太極門の師匠でお月謝をいただかない者はいないと思いますね。

一般的に申す中国太極門五大流派では、拝師をすると基本的に所属する流派の会員にも当たり前です。呉式太極拳の本部である上海鑑泉社は何故か会費がかなり安く、一月ではペットボトルお茶一本のお値段のなります。たが、どんなに安くてもお金です。流派は会員の支えによって成り立っています。当然、流派はただ人を集めるだけではありません。流派は多くの人に本物として認められ、他の流派にも認められることが当たり前の条件です。太極門のすべての流派は、かなりのしっかりとした考え方と、誰もが認める実力が備わり、決して献金や人脈で成り立つ組織ではありません。少なくとも昔から存在した五大流派はこうです。
そして、話しが急に変わりますが、太極門に入門することで一般的に余程のことがなければ、この流派の太極拳を生涯の研究課題にします。当然、他の流派の伝統太極拳に流れることはありません。自分自身の生涯をかけて修行をしても間に合わないです。他所様のものを浮気する余裕なんかありませんね。
太極門の家元か否か、本流は支流かはさておき、某先生にしばらく習っただけで弟子入りしたと、このように本当に偽りの伝承が増えましたね。そのご本人が太極門の入門式を経験していないのに、民間で更に高額で弟子を取りまくります。当然、このように実在ではない弟子入りは、太極門に入門する際の色々な基本常識がわからないのも仕方がないですね。
太極門の弟子ならば、ご自分の弟子が他の伝統太極拳を学んでいることを容認するはずがありません。我々は基本的にこのように本物の伝承かそうではないかを確認しております。
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