第978話 心有霊犀一点通
- 2018/04/25
- 11:09

中国唐朝詩人の李商隐が読まれた名句です。
昨夜星辰昨夜风,画楼西畔桂堂东。
身无彩凤双飞翼,心有霊犀一点通。
隔座送钩春酒暖,分曹射覆蜡灯红。
嗟余听鼓应官去,走马兰台类转蓬。
今日はその中の「身無彩凤双飞翼、心有霊犀一点通」を引用してみたいと思います。これは元々、恋人同志がそれぞれの心が通じることの言い回しですので、かつての太極拳巨匠が何故、この古代の詩を引用されたのは自分自身もかなりの練習をして、かなりの歳月を経たところでやっと理解しはじめたところです。
「身無彩凤双飞翼、心有霊犀一点通」、我々の体には翼がなくても、心が犀の角のように白い点があれば、いかなる分野にも通じることができます。
弟子や学生の方々が自分自身の体を変えようとする気持ちが太極の極意に通じはじめたことは、私のとってのこれ以上にない嬉しいことです。
今日の私達の研究会では、
書道家並みに美しい字が書ける会員は僅かな時間で、通常は覚えるだけでも数年かかる呉式太極拳の剣の套路を普通に動かすようになりました。その出来は中国国内太極門の表演会のとりを務めるほどのものです。
体がかなり弱い会員が自然に無理のない太極拳の練習によって、体の一定の安定感を得ています。人間は少しでも健康を手に入れるとどれほどにすべてが変わるのかは、周りの人間が一番よくわかりますね。
また、私達の多くの整体師や鍼灸師の会員は、可能な限り体の軽い使い方という目的で呉式太極拳を練習し続けています。当然、「四両抜千斤」として知られる太極拳の悟りへは一歩近付いたはずです。

思い起こすの、わたくしは「固有分明」へ僅かに近づいたのは太極拳を練習して30数年も経ったところです。言わば、太極の化の動きの中に脳の指令がかなり少なくなったところです。これは当然、体の軽い使いからを徹底的に追求し続けなければ、決してこのような独特な状態に近づくことがあり得ないと思います。
「心有霊犀」は、人間の脳、別名では「心」と言っている状態から来るものです。
人間の脳は体に無理な指令が少なくなったことで、我々の体がはじめて真の意味での自由をえるようになります。
これ以上は教室でお話しします。
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